エコアコールの開発は平成8年に、当時九州大学農学部林産学科樋口光夫教授が、長年にわたり研究されてきた加圧注入用の低分子フェノール樹脂が実験的には性能は認められるものの、保存処理用として実用的性能があるのか否かといった問題を解決するところからスタートしました。
その背景には国産木材、特にスギ・ヒノキ間伐材の有効利用、林業の活性化、森林保全を目指し、地球環境保全に貢献できるかという最大の目的がありましたが、技術的には従来の保存処理材の耐久性に悪影響を及ぼす「割れ」をいかに抑制し、寸法安定性を付与することで、性能を格段に向上させるといった課題がありました。
さらには、永年続いた重金属を主体とする保存剤から非金属系の保存剤への処理体系の転換も、重要な課題と考えていました。